ユーグレナに含まれるエイコサジエン酸の効果とは？

ここでは、ユーグレナ（ミドリムシ）に含まれている成分として、エイコサジエン酸をご紹介します。エイコサジエン酸とは、n-6系という種類に属する多価不飽和脂肪酸の一種。その働き、効果などについては研究途上のため、まだはっきりとは分かっていません。豚肉の脂身に多く含まれる脂肪酸なので、豚肉を食する時には脂身を廃棄せずに食べるようにしましょう。

エイコサジエン酸とは

エイコサジエン酸とは、「多価不飽和脂肪酸n-6系」に属する脂肪酸の一種。少々分かりにくので、まずは「多価不飽和脂肪酸n-6系」の意味を確認しておきましょう。

多価不飽和脂肪酸n-6系とは？

脂質を構成している成分のことを、脂肪酸と言います。脂肪酸は、その化学的性質により以下の3種類に分けられています。

飽和脂肪酸

化学的に、炭素の二重結合が見られない脂肪酸のことを、飽和脂肪酸と言います。ココナッツオイルなどのように、常温で固体となる飽和脂肪酸も見られます。

一価不飽和脂肪酸

化学的に、炭素の二重結合が1つだけ見られる脂肪酸のことを、一価不飽和脂肪酸と言います。体内で自然に合成されるタイプの脂肪酸です。

多価不飽和脂肪酸

化学的に、炭素の二重結合が2以上見られる脂肪酸のことを、多価不飽和脂肪酸と言います。体内で自然に合成されることはないため、食事などから摂取する必要がある脂肪酸です。

なお、多価不飽和脂肪酸は、二重結合の位置の違いにより、n-3系とn-6系の2種類に大別されます。先に紹介した通り、エイコサジエン酸はn-6系の多価不飽和脂肪酸に属します。

エイコサジエン酸には不明な点が多い

エイコサジエン酸は未解明の部分が多い脂肪酸。今後の研究により、その効果・効能や、不足した場合・過剰摂取した場合の弊害などが解明されていくと思われますが、2018年の現状においてはまだ研究途上である点が否めません。

基本的にn-6系不飽和脂肪酸は似たような働きを持つため、エイコサジエン酸の働きも、他のn-6系不飽和脂肪酸と同じような働きと考えられます。

（※）エイコサジエン酸は、日本化学会や日本油化学会では「イコサジエン酸」と呼ばれています。これに準じる形で、文部科学省は、2015年よりエイコサジエン酸という名称を「イコサジエン酸」に変更しました。

エイコサジエン酸の効果・効能

エイコサジエン酸の効果・効能については、まだ研究途上のため未解明です。

ただし、n-6系不飽和脂肪酸には同じような働きが確認されることが多いため、以下のような効果・効能を持つ可能性はあります。

血中コレステロールを減少させる効果

肌や髪に潤いを与える効果

繰り返しになりますが、エイコサジエン酸の効果・効能は未解明のため、ここでは確定的な言及を避けます。

エイコサジエン酸の摂取方法、多く含まれる食品

エイコサジエン酸の摂取方法

エイコサジエン酸は、豚肉の脂身に圧倒的に多く含まれています。豚肉を適度に摂り、かつ脂身の部分を廃棄せずに食べることで、効率的にエイコサジエン酸を摂ることができるでしょう。

ただし、豚肉の脂身を毎日一定量摂取している人は、あまりいないでしょう。不足を補いたい場合には、エイコサジエン酸を含むサプリメント（ユーグレナなど）を摂取することをおすすめします。

エイコサジエン酸が多く含まれる食品

エイコサジエン酸は、肉類の脂身に多く含まれています。以下、文部科学省の食品成分データベースを参考に、エイコサジエン酸（イコサジエン酸）を多く含む食材をご紹介します。

肉類

他の肉類に比べ、豚の各部位に存在する脂身には、際立って多くのエイコサジエン酸が含まれています。次いで多く含まれている肉類は鶏の胸肉を覆う皮ですが、豚ロースの脂身には100gあたり5倍以上ものエイコサジエン酸が含まれています。エイコサジエン酸を効率的に摂るためには、特に豚肉に注目しましょう。

種実類

種類にもよりますが、種実類にもエイコサジエン酸が多く含まれている場合があります。特に「カヤの実」や「松の実」には、億のエイコサジエン酸が見られます。

魚介類

アンキモ、マグロの脂身、魚の内臓などにもエイジサジエン酸が含まれています。

辛子類

粒入りマスタード、練りカラシ、粉カラシなど、辛子類にエイジサジエン酸が多く見られます。

（※）一般ネット情報の多くには、エイジサジエン酸を多く含有している食品として、様々な植物油がピックアップされています。確かにn-6系多価不飽和脂肪酸は、サンフラワー油、ヒマワリ油、トウモロコシ油、ラー油などの植物油に多く含まれる脂肪酸です。しかしながら、文部科学省の「食品成分データベース」において「イコサジエン酸」で検索する限り、植物油は上位100位にもランキングされていません。