ルテインの特徴と効果

ルテインの特徴と効果

ユーグレナに含まれているルテインは600種類以上もあるカロテノイドの一種。緑黄色野菜に多く含まれており、目に良いとされている成分です。ここではルテインの特徴や効能、含まれている食品を紹介します。

ルテインの特徴

ルテインは自然界にある色素、カロテノイドの一種です。カロテノイドにはカロテン系とキサントフィル系の2種類があり、ルテインはその中でもキサントフィル系にあたります。

「目を守る成分」として有名で、パソコンやスマートフォンで目を駆使することの多い現代で、注目を集めている成分です。

このルテインは脂質や炭水化物、ビタミンなどと違い、身体機能維持に必ずしも必要というわけではありません。ただ、眼病予防に役立つと積極的に摂取する人がいるようです。ルテインは体内で作り出すことができず、黄色の色素を持つ植物のみが作り出せる成分なので、食品から摂取しなければなりません。

不足したらどうなる？

ルテインは欠乏症の心配はないものの、緑黄色野菜を毎日摂っている人以外は十分に足りていないと言われています。目を保護する役割を果たしているので、不足してしまうと目への負担が大きくなってしまうでしょう。目に過剰な負担を掛け過ぎていると慢性的な眼精疲労となり視力が低下したり目の病気にかかりやすくなったりします。また、紫外線から肌を守る働があるルテインは、不足するとダイレクトに紫外線を浴びることになり、肌の老化を進行させてしまうと言われています。

ルテインの効能

加齢黄斑変性症を予防する

物の形や色などを識別する視細胞が集まる黄斑に異常が起こり視力が低下してしまう「加齢黄斑変性症（加齢性黄斑変性症）」。ルテインはその病気を予防し、健康的な目を維持してくれる効果が期待できます。ルテイン（10mg）のみ、またはルテインとビタミンやミネラルを12ヶ月併用したところ、加齢黄斑変性症が改善されたという研究結果も。そのほか、10mgのルテインを12ヶ月摂取すると視力低下を抑制することができたという報告もあるそうです。日本の高齢者が失明する原因の1つなので、目の健康を考えて十分に摂取すると良いでしょう。（※1）

白内障の予防

歳を重ねるとともに目の水晶体が濁ってしまう白内障を予防する働きを持つルテイン。視力低下やまぶしさ、かすみなどを抑制し、水晶体としての役割を維持してくれます。ルテインは目に入る有害な光を吸収することによって、目への害を減らし白内障のリスクを抑えてくれるのです。

コントラスト感度の改善

濃淡のはっきりしないかつ輪郭がない模様の識別ができる能力「コントラスト感度」。健康的なドライバーを対象にルテインを摂取してもらう試験において、まぶしさが原因の見えにくさの改善、コントラスト感度の上昇が確認されたようです。（12ヶ月間1日20mgのルテインを摂取する試験）45歳を過ぎた頃からコントラスト感度は急激に低下するようになっているようなので、積極的に摂取するといいかもしれませんね。

抗酸化作用がある

紫外線をはじめ、蛍光灯やブルーライトによる活性酸素を除去し、新たに発生するのを防ぐルテイン。人の目はデリケートで、活性酸素が発生しやすい部位です。抗酸化作用によって健康な目を維持しましょう。

炎症を抑制する効果

抗炎症作用を持つルテインはブドウ膜炎をはじめとした眼病予防に効果が期待できると言われています。ブドウ膜炎は視力の低下やゆがみ、目の痛みなどの症状を発症。発症因子を抑制することによって炎症を抑えてくれます。

美肌効果が期待できる

目を保護する働きがあることで有名なルテインは、人間の肌を守る働きも持っています。肌に含まれたルテインが光によるダメージや酸化から肌を守り、老化を抑制したり、肌質を維持したりしてくれるのです。イタリア人女性（乾燥肌）を対象にした臨床試験において、ルテイン・アスコルビン酸・α-リポ酸を含むサプリメントを8週間（1日2錠）を摂取させたところ、皮膚の水分量・脂質量が増えたことが報告されています。過酸化脂質が低下した結果が出たことによって、くすみ・しみを防ぐ効果が期待できます。

食品としての利用

緑黄色野菜に豊富に含まれているルテイン。ほうれん草（100gあたり10.2mg）、ケール（100gあたり10mg）、ブロッコリー（100gあたり1.9mg）入っています。ルテインは熱に強い性質を持っているため、炒める、焼く、煮るなどどの調理法でも問題なく摂取できるのがメリットです。

ルテインが多く含まれている食品

• ブロッコリー
• ケール
• パセリ
• カボチャ
• ほうれん草
• トウモロコシ
• 卵黄
• マリーゴールド

参考サイト・参考文献

※1：【PDF】河口 良子：ルテインとその機能性