結晶セルロースとは

結晶セルロースとは、食物繊維から抽出されるα-セルロースから精製される成分。水に溶けない性質や、圧力を加えることで粒子が結合しやすい性質、結合した粒子が水分で用意に分離する性質などを持つことから、医薬品やサプリメントの補助成分として広く利用されています。

食物繊維が原料なので、誤用(動脈注射など)しない限り安全性に問題はありません。医薬品医療機器総合機構では、医薬品の使用による健康被害救済制度を設けていますが、結晶セルロースは同制度の対象外の成分として明記されています。

結晶セルロースの特徴

結晶セルロースとは、繊維製植物から抽出したα-セルロースを原料に作られる物質。外観は白色で、臭いも味もありません。原料には、主に穀物の外皮やパルプなどを利用されています。

その特徴は、水に溶けないということ(不溶性)、圧力を加えることによって粒子が結合しやすいこと、さらに水に浸けることで簡単に結合が崩壊することが挙げられます。こういった性質から、医薬品やサプリメントの添加物として広く利用されています。[注1]

結晶セルロースの作用

結晶セルロースは、医薬品やサプリメントの形成における補助的な役割で広く利用されています。さらに、原材料が食物繊維であるということから、一部のメーカーは結晶セルロースをサプリメントの主要成分としても利用しています。

サプリメントの主要成分としての結晶セルロースには、主に以下のような作用が期待されています。

  • 便秘改善
  • 整腸作用
  • ダイエット補助
  • 大腸がんの予防……etc

いずれの作用も、腸内環境を改善することで得られると期待されるもの。食物繊維を摂取すれば腸内環境が改善することは広く知られているため、結晶セルロースを含むサプリメントを摂取すれば、上記のような作用を得られる可能性もあるでしょう。

サプリメントにおける結晶セルロースの利用

ユーグレナサプリメントの原材料にも結晶セルロースが見られます。しかし、これは腸内環境の改善を目的に配合されているわけではなく、サプリメントの形成や作用の効率性を高めるために、補助的に配合されてるようです。

こういった場合における結晶セルロースの役割を細分化すると、以下の4つに分類することができます。

賦形剤としての役割

内服薬やサプリメントを製造する際、有効成分の量が少ないと形状が小粒になります。逆に、適切な大きさにすれば有効成分の濃度が上がってしまいます。

これらの不都合を解消するため、内服薬やサプリメントに結晶セルロースを配合することがあります。このような役割を持つ材料のことを、賦形剤と言います。

結合剤としての役割

粘度のない粉末成分をタブレット型に固めるためには、粉末を結合させるために、ほかの成分を混ぜなければなりません。結晶セルロースには圧力を加えると固形化する性質があるため、結晶セルロースを配合することで、粉末が固まるようになります。このような働きを持つ材料のことを、結合剤と言います。

崩壊剤としての役割

サプリメントを摂取した際、配合された有効成分の働きを促すためには、体内で速やかにサプリメントを崩壊させる必要があります。

そのために配合される成分が結晶セルロースです。圧力によって固形化した結晶セルロースには、体内の水分を吸収して、サプリメント自身を崩壊させる働きがあります。このような働きを持つ材料のことを、崩壊剤と言います。

増粘剤としての役割

錠剤やサプリメント等の粘度を高めるために、結晶セルロースが配合されることがあります。粘度を高める目的は、有効成分を意図した場所に長く留めることや、有効成分を体内で均等に分布させることなど。このような働きを持つ成分のことを、増粘剤と言います。食品に添加される増粘剤は、増粘安定剤と表記されることもあります。

上記の通り、結晶セルロースは医薬品や食品(サプリメント含む)に利用されている成分ですが、一部では工業用途として利用されることもあります(固結防止剤、成型剤、粉体流動性向上剤など)。

結晶セルロースの安全性

さまざまな医薬品やサプリメントに配合されている結晶セルロース。医薬品にしてもサプリメントにしても、長期にわたって摂取するタイプのものが多いため、その安全性については気になるところ。

結論から言うと、結晶セルロースは安全性の高い成分です。以下、日本医薬品添加剤協会、および医薬品医療機器総合機構が公表している情報を参照し、結晶セルロースの安全性について詳しく解説します。[注2][注3]

日本医薬品添加剤協会が公表している詳細な報告

日本医薬品添加剤協会は、さまざまな実験の例を挙げながら、結晶セルロースの安全性を解説しています。以下、結晶セルロースの安全性の評価についての見解を引用します。

ヒト及び動物実験の毒性データからは,結晶セルロースがGMPに従って生産される食品に使用される時には,結晶セルロースの摂取がヒトへの毒性を示唆するとの証拠はない.微小粒子は吸収される可能性があり,その程度はミクロン以下の粒子が多くなるほど大きくなると認識されているが,ラットにおける最近の研究では結晶セルロースが吸収されることを実証したデータはない.

引用元:日本医薬品添加剤協会「結晶セルロース」

上記の結論を導く根拠として、同協会は多くの実験結果を紹介しています。その一部を抜粋しましょう。

ラットに330mg/kgの結晶セルロースを混入した食餌を6ヶ月間与え,臓器組織を病理学的に検索したが結晶セルロース投与による影響は観察されなかった.

引用元:日本医薬品添加剤協会「結晶セルロース」

雄ラットに種々のセルロースを0.25, 2.5 又は25%の割合で食餌に混合して3ヶ月間投与したが,発育及び糞便排泄量に変化はなく,消化管にも病理組織学的な異常は認められなかった.

引用元:日本医薬品添加剤協会「結晶セルロース」

妊娠ラットにAvicel RCN-15を食餌1kg当り0, 25000又は50000mg混入した餌を妊娠6日目から15日まで自由に摂取させた.高用量群では投与期間中の摂餌量が多かった.妊娠20日目に屠殺した結果,着床数,吸収胚,生仔数等に異常は見られなかった.また,胎仔の外表,内臓及び骨格異常についても検索したが試験物質の影響はみられなかった.

引用元:日本医薬品添加剤協会「結晶セルロース」

ウサギの皮膚にAvicel RCN-15を4時間閉塞性接触後の判定で,皮膚への刺激性はなかった.

引用元:日本医薬品添加剤協会「結晶セルロース」

便秘治療用の精製セルロース添加食を用いた臨床研究で有害作用は見られなかった.18名の子供に食用セルロースを3ヶ月間投与し,唯一認められた変化は腸運動の亢進であり,下痢及びその他の消化管症状は認められなかった.

引用元:日本医薬品添加剤協会「結晶セルロース」

27-48才の20名の女性に1日20gのセルロースを3ヶ月間投与しインドール-3-カルビノールのエストロゲン代謝に及ぼす影響を検討した.食事がまずくて何名かは脱落したが,著者らは高繊維食を与えた群のエストロゲン代謝には変化なかったことを示唆している.

引用元:日本医薬品添加剤協会「結晶セルロース」

同協会では、他にも多くの実験結果を紹介しています。それらの中には、結晶セルロースの影響による何らかの副作用が示唆されたものもありますが、誤用(動脈注射など)した場合を除き、重症例はありません。そのため、結晶セルロースは安全性の高い成分だと考えられます。

結晶セルロースは「健康被害救済」の対象外となる成分

医薬品の使用を原因として何らかの健康被害が生じた場合、医薬品医療機器総合機構において「健康被害救済」を受けることができます。これは健康回復のために要した医療費を請求できるという制度です。

ただし、薬理作用がないと判断される医薬品を摂取して生じた健康被害については、その医薬品と健康被害との因果関係がないとみなされ、「健康被害救済」の対象とはなりません。

医薬品医療機器総合機構の公式HPでは、「健康被害救済」の対象外となる、薬理作用のない医薬品の一覧を掲載。掲載されている100種類の医薬品の中には、結晶セルロースの名もあります。つまり、同機構では「結晶セルロースを飲んでも健康被害はない」と判断しているということです。

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