β-カロテンの特徴と効果

ユーグレナに含まれるβ-カロテン。緑黄色野菜に豊富に含まれており、抗酸化作用のある栄養素です。ここでは、β-カロテンの特徴と効果を分かりやすくご紹介します。

β-カロテンの特徴

600種類以上ある「カロテノイド」の一種

緑黄色野菜の色素に含まれているβ-カロテンは、カロテノイドの一種です。とくに、β-カロテンは光合成の過程で発生するため、天然の植物性食品のほとんどに含まれています。中でも、色素が濃いユーグレナやニンジン、カボチャなどには豊富に含まれているところが特徴です。

また、β-カロテンが属しているカロテノイドは植物や動物の天然色素の総称で600種類以上存在しています。人間の体内の肝臓や肺、皮膚や網膜などのさまざまな組織にありますが、体内で自ら作り出すことはできません。

さらに、β-カロテンはカテロイドの中でも50種類ほどしかできない「プロビタミンA」を生成する力があります。これは、β-カロテンが体内に取り込まれたときに、必要に応じてビタミンAへと変換される作用です。このときに作られたビタミンAはプロビタミンAと呼ばれており、ビタミンAと同じような働きをします。(日本食生活学会誌植「物性食品のカロテノイド」廣田 才之/渡辺 慶一

α-カロテンとの違いは?

β-カロテンもα-カロテンも体内でプロビタミンAに変換されるカロテノイドの仲間です。カロテノイドはポリエン部分にカロテンが含まれており、両端に異なるそれぞれ異なる構造を持っています。β-カロテンとα-カロテンは、片方の端の構造が異なります。そのため、基本的な性質は同じですがプロビタミンAへの変換率はβ-カロテンの高いなど、特化している力に違いがあります。

気になるβ-カロテンの効能

抗酸化作用がある

β-カロテンを含むカロテノイドは、抗酸化作用がある成分として知られています。抗酸化作用とは、ストレスや紫外線により体内に蓄積された活性酸素を取り除く力です。活性酸素は体を錆びさせてしまうので、血管や内臓の老化へとつながります。また、美容の面でも悪影響を与えるので、シワやシミなどの一因にもなります。

体内の活性酸素を取り除くことで、体の老化を予防したり免疫力を高めたりすることにつながります。また、シワやたるみを予防し、肌の状態を整える効果も期待できます。(化学と生物47巻「カロテノイドが免疫系に及ぼす影響」

骨格形成を促進する

骨骨格は運動機能を維持するために必要なのはもちろんのこと、筋肉の量を増やすことで基礎代謝を促進することにもつながります。β-カロテンには、骨や筋肉の発達に関わるレチノイン酸容体を活発化せて、筋分化を促進する作用があることが報告されています。(ビタミン87巻「β-カロテンは骨格筋形成を促進する」

目の健康を守る

β-カロテンはプロビタミンAに変換される割合がα-カロテンよりも高いと言われています。そのため、ビタミンAが持っている効果も得ることができます。ビタミンAの持つ効果として代表的なものが、目の粘膜や網膜を維持する働きです。網膜が光を感じるときには「ロドプシン」という物質が必要となります。ロドプシンが生成されるためには、ビタミンAが必要です。ビタミンAが不足することで、夜盲症などを引き起こす可能性があります。

免疫力を高める

β-カロテンの感染症予防効果については、古くからさまざま研究が進めてられてきました。1930年には、プロビタミンAに変換されることで感染症予防効果を得られることが報告されています。また、1950年代にはカロテノイドとしての感染症予防効果も報告され、免疫力を高める効果は、β-カロテンなどのカロテノイド固有の力だと考えられるようになりました。これには、高い抗酸化作用が関連していると考えられています。(化学と生物47巻「カロテノイドが免疫系に及ぼす影響」

肌荒れやシミを防ぐ

β-カロテンは健康面だけでなく、美容効果も高いところが特徴です。抗酸化作用があるので肌のターンオーバーを促進し、肌荒れやニキビを防ぐことができます。また、同じく抗酸化作用により活性酸素が除去されることで、シミやそばかすを防ぐ効果も期待できます。 また、体内でプロビタミンAに変換された場合にも、ビタミンAの持つ皮膚を健康に保つ力を発揮します。(梶原 伸子「栄養機能食品と美肌」

がんを抑制する

β-カロテンには、がんを抑制する力があることが報告されており、さまざま研究や実験が行われています。 また、体内のカロテノイドにもがんのリスクを軽減する作用があることが分かっています。発がんをしたときの血液中のカロテノイドの数値を測定したところ、健康な状態よりも10%から20%もカロテノイドの数値が減少していることが報告されています。(脂質栄養学11巻「古くて新しい機能性食品成分:カロテノイド」日本農芸化学会誌67巻「食品中の力ロテノイドによる発癌抑制」

食品としての利用

β-カロテンは、自然にもっとも多く存在しているカロテノイドで、ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜に多く含まれています。ビタミンEやビタミンDなどと一緒に摂取することで、働きをサポートすることもできます。

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