ここでは、ユーグレナ(ミドリムシ)に含まれているアミノ酸の一種、セリンについて詳しく解説しています。もともと、セリンは1865年にシルクの中から発見されたアミノ酸。のちの研究で、人間の体内にも存在して様々な役割を担っていることが分かり、近年では肝不全の改善を目指す治療薬に応用されるなど、医療現場においても欠かせない成分となっています。身近なところでは、保湿効果を狙った化粧品や、睡眠の質を高めるためのサプリメントにセリンが配合されていることがあります。
セリンとは、人間の体を構成している20種類のアミノ酸のうちの一つ。非必須アミノ酸(体内で自然に生成されるアミノ酸)に分類されています。
非必須アミノ酸とは言っても、その材料となる成分をしっかりと摂らないことには、体内でセリンが不足します。セリン不足からくる健康障害を避けるために、日ごろから栄養バランスのとれた食事を心がけることが大切です。
「セリンの名をどこかで見たことがある」という方は、恐らく、スキンケア化粧品の成分表の中で見たことがあるのかも知れません。セリンは、角質層に最も多く含まれる種類のアミノ酸。保湿効果が高いことから、様々なスキンケア化粧品に配合されています。
体内でセリンが不足すると、まず肌状態が悪化します。肌の潤いが損なわれるため、特に女性はセリン不足に注意しなければなりません。
また、セリンは脳内の神経細胞の構成要素でもあります。アルツハイマーの改善に向けたセリンの研究が行なわれていることからも、セリンは認知機能に影響を持つ成分と予想されています。体内で不足のないよう注意すべきでしょう。
逆に、セリンを過剰摂取したとしても体外へ排出されるため、特に影響はないとされています。日ごろの栄養バランスが不安な方は、サプリメントから積極的にセリンを摂取するようにしましょう。
いくつかの効果・効能が確認されているセリンですが、それらの中でも特に有名なのが脳への作用、および肌への作用です。
セリンは、脳の神経細胞の材料の一つともなる成分。この関連から、脳への様々な作用があると考えられていますが、その作用の一つに睡眠に関わるものがあります。
睡眠が不十分な被験者に対しセリンを摂取させたところ、睡眠の質が向上し、翌日の脳の疲労感が改善したとの報告があります。
なお、眠れない夜にはホットミルクを飲むと良いと言われていますが、ミルクの中にはセリンが豊富。人間はミルクに含まれるセリンが良質な睡眠を導くことを、経験的に知っていたのでしょう。
セリンには、ホスファチジルセリと呼ばれる物質の生成を促進させる働きがあると言われています。
ホスファチジルセリとは、記憶力の向上や認識能力の向上に関わる物質。セリンを摂取することでアルツハイマーの進行を予防する効果があるのでは、と期待されています。
セリンは、天然保湿成分であるNMFが非常に多く含まれいるアミノ酸。保湿効果を狙った基礎化粧品の成分表の中に、セリンという文字を見たことがある人もいるでしょう。
加えて、セリンは体内でシステインというアミノ酸に変化。システインは肌の生まれ変わりを促進させる成分なので、セリンは間接的に肌のターンオーバーにも役立っていると言うことができるでしょう。
牛乳などの乳類を始め、大豆食品や魚介類などのタンパク質を多く含む食品にはセリンが多く含まれています。炭水化物などに偏らず、日常的にタンパク質をしっかりと摂ることで、必要十分なセリンを摂取することができるでしょう。
逆に、インスタント食品が多い人や外食が多い人など、栄養バランスが乱れがちな人は、セリン不足に陥る恐れがあります。食生活を見直すとともに、ユーグレナなどのサプリメントでセリンを積極的に摂ったほうが良いでしょう。
セリンは、私たちに身近な食品の中にも多く含まれています。タンパク質を構成するアミノ酸の一種でもあることから、特にタンパク質が豊富な食品にはセリンも多く見られます。
牛乳を含めた乳類に存在するタンパク質「カゼイン」には、セリンが多く含まれています。チーズやヨーグルトなどを積極的に摂りましょう。
大豆を加工した食品もセリンの含有量が豊富です。豆腐、高野豆腐、凝り豆腐、きな粉、納豆など、あらゆる大豆食品にセリンが含まれています。
カズノコ、煮干し、カツオブシ、タラコ、イクラなどの魚介類にも、セリンが比較的多め。焼き海苔や味付け海苔など、海苔にもセリンが多く含まれています。
参考資料
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