ユーグレナのサプリメントにはベニバナ黄色素が含まれているものがあります。このベニバナ黄色素とは、どのような成分なのでしょうか。また、摂取しても問題はないのでしょうか。その特徴や用途、安全性などについて、詳しく調べてみました。
ユーグレナのサプリメントにはベニバナ黄色素が含まれているものがあります。このベニバナ黄色素とは、どのような成分なのでしょうか。また、摂取しても問題はないのでしょうか。その特徴や用途、安全性などについて、詳しく調べてみました。
ベニバナ黄色素は、ベニバナの花からつくられる天然色素のひとつです。ベニバナはエジプト原産といわれている草本植物であり、キク科ベニバナ属の一年草または越年草です。ベニバナの歴史は古く、日本には4〜5世紀頃にシルクロードから伝来したと言われています。平安時代には現在の千葉県で盛んに栽培され、その後、江戸時代中期以降は、現在も産地として知られる山形県最上地方や、埼玉県上尾市、桶川市周辺で栽培されるようになりました。ベニバナを染料として使用する際は、ベニバナの花を摘み、それを発酵させたものを用います。
ベニバナの色素は、水に溶けやすい黄色の色素であるサフロールイエローが99%、水に溶けにくい赤色の色素であるカルタミン1%が混ざり合ってできており、ベニバナ黄色素の黄色は水に晒すことで得ることができます。ベニバナ黄色素の特徴としては、「酸性から中性にかけて(pH 2~7)ほとんど色調変化がなく黄色を呈す。水、プロピレングリコールに可溶で、油脂には不溶。耐光性、耐微生物性に優れている。熱には弱く、加熱により暗みが増す。(注1)」とされており、製造時に加熱をしないか、あるいは加熱後に添加するかたちで食品等に使用されています。
ベニバナは、紅の文字の通り、赤い色素の印象が強い植物ですが、多く含まれているのは黄色の色素。食品をはじめ、さまざまなところで活用されています。
着色料として食品に使用される場合は、カーサマス黄色素、着色料(フラボノイド)、フラボノイド色素、着色料(紅花黄)、紅花色素といった表示になっている場合があります。フラボノイドとは、「ベンゼン環2個が炭素3個で結ばれ、かつ、中央のC3が酸素を含むヘテロ環をつくった構造を持っている一群の植物色素の総称(注2)」であり、現在は約400種が確認されています。日本では古くから高級和菓子などの色つけに使用されてきました。
ベニバナの染料としての利用は、主にベニバナの赤い色素であるカルタミンの赤みが用いられ、その際は、ベニバナ黄色素は水に溶かして捨てられてしまいます。しかし、一部ではベニバナ黄色素を活かした「黄染め」というものもあり、アルミニウムで媒染することで色素を定着させることができます。
化粧品としては、日本でも古くから口紅の紅色として、ベニバナの赤い色素を抽出したものが使われてきました。ベニバナ黄色素についても、口紅やファンデーションの色味の調整として、現在でも使用されています。
ベニバナ黄色素は、製品の外見上の品質を高めるための添加物です。添加物と聞くと、発がん性物質などの体に良くない成分なのでは?と不安になるかもしれませんが、ベニバナ黄色素は古くから用いられてきた天然色素であり、使用・販売が認められている「既存添加物名簿」に収載されています。この既存添加物というのは、平成7年の食品衛生法改正時に、「添加物」の捉え方が化学的合成品だけでなく、天然物を含む全ての添加物に広げられたことによって新たに作られた類型です。安全性は様々な方法で検証されていますが、総論としては以下のとおりです。
ベニバナ黄色素の安全性については、現在のところ安全性評価において人に対しての毒性を示すデータは無く、マウス等の動物実験でも安全性が確認されています。サプリメントの添加物として少量摂取する程度では、問題はないと言えるでしょう。(注3)
ベニバナの花を摂取することについては、基本的には安全であると言えます。しかし、漢方やメディカルハーブの観点からは、ベニバナの花やベニバナ油の摂取は妊娠中・授乳中は避けたほうが良いとされており、「小児に対する安全性を証明できる十分なデータがない」と判断されることもあります。(注4)いずれも過剰摂取に注意し、適切に使用することが大切です。
ベニバナはキク科の植物なので、キク科全般にアレルギーがある方は要注意です。摂取は少量から行い、アナフィラキシーショックをはじめとしたアレルギー症状が現れないか、よく注意して過ごしましょう。
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