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ユーグレナが食糧危機解決の一助に?

技術革新で大量生産が可能となったユーグレナ

途上国における食糧危機問題は、未だに解決には至っていません。これは食べものだけにとどまる問題ではなく、病気の蔓延、紛争、戦争などにも発展しうる、人類にとって重大な課題の一つです。そんな食糧危機の解決に、大きく貢献する可能性があるのがユーグレナ。培養技術の発見で大量生産が可能となり、この問題の救世主として注目を集めています。

食糧危機の正体は栄養不足

2011年現在の国別の平均カロリー摂取量は、日本が2719kcalであるのに対し、食糧危機で知られるソマリアでは1696kcal。簡単に言えば、ソマリアの人々は日本の2/3程度の量しか食事が摂れていない、ということです。

先進国と途上国の摂取カロリー差について、どのように感じるかは人それぞれ。この1696kcalという数字だけを見れば、餓死するほど食糧が不足しているようには感じられないという人も大勢いることでしょう。しかし、それでもこれらの国々の人たちは食糧危機を理由に多くの人々が亡くなっている現状があります。なぜでしょうか? その理由は、栄養素の不足です。

人はカロリーだけを摂取しても、生命を維持することはできません。バランスの取れた栄養素を摂らずにいると、さまざまな病気を発症し、死亡のリスクが高まってしまいます。それが、現在の世界における食糧危機の実態なのです。

栄養素が豊富で吸収力も抜群

ユーグレナには、人間の生命を維持するうえで非常に大切な栄養素が豊富に含まれています。ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、鉄、マンガン、亜鉛、アミノ酸、DHA、オレイン酸、リノール酸…などなど、まるでドラッグストアのサプリコーナーを見るかのようです。

さらに、ユーグレナには細胞壁が存在しないため、摂取したときの体への吸収率も抜群。ユーグレナに含まれる栄養素は、実に90%以上という高い効率で体に吸収されると言われています。

途上国の食糧危機の正体である栄養不足に対して、ユーグレナの大きな活躍が期待されているのは、こういった性質が根拠となっているからです。

培養技術の革新によって大量生産が可能に

ユーグレナの高い栄養価は、実はずっと昔から知られていました。しかし、何度も量産化を試みられましたが、なかなか成功にいたらず。その理由は、ユーグレナ以外の微生物にありました。私たちと同様、他の微生物もユーグレナの高い栄養価を狙っていたのです。ユーグレナを養殖しようとすると、一緒に培養された他の微生物によって先に食べられてしまいます。そのため、かつてはユーグレナの培養には無菌室を使用しなければなりませんでした。それは、とても量産体制をとれるような環境ではありません。

ところが近年、ある企業がユーグレナの新しい培養方法を確立。この発見によって、ついにユーグレナを大量生産することが可能となりました。培養に必要なのは、培養液と光、二酸化炭素のみ。従来の方法と比べて圧倒的に低いコストでユーグレナを培養できるようになったのです。

食料危機の解決へ向けた第一歩

ユーグレナの大量生産が、今すぐに食糧問題を解決できるというわけではありません。それを食べ物に加工し、すべての人々に行き渡らせるには多くの課題が待ち受けています。ただし、少なくとも解決への糸口が見えてきたのは間違いありません。今後、ユーグレナのさらなる普及・拡大が期待されます。

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