二酸化ケイ素とは

ユーグレナのサプリメント、特にカプセルやタブレットタイプの製品には、原料に二酸化ケイ素が含まれていることがあります。この二酸化ケイ素は、一体どのような目的で配合されているのでしょうか。また、二酸化ケイ素は食品添加物の一つに指定されていますが、摂取しても問題ないのでしょうか。ここでは、二酸化ケイ素の役割や、人体への影響について詳しく見ていきたいと思います。

二酸化ケイ素の役割

二酸化ケイ素(SiO2)は、シリカや無水ケイ酸とも呼ばれることもあります。自然界にも豊富に存在しており、砂の主成分である石英として、日常的に見かける物質です。ガラスの原料もまた、二酸化ケイ素から成っています。また、プランクトンの骨格に使われていたり、人体にも微量ながら含まれていたりするなど、生物とも深い関わりがあります。

また、食品添加物のひとつであり、厚生労働省により、1970年に指定添加物の指定を受けました。これによって食品への使用が認められています。

二酸化ケイ素、あるいは二酸化ケイ素を非常に細かい粉体にした微粒二酸化ケイ素は、以下のような目的で食品に使用されています。

ろ過用の添加物

二酸化ケイ素は多孔質であり、吸着力があるため、ろ過用の食品添加物として使用されることがあります。ろ過目的で使用される二酸化ケイ素は粒子が大きく不溶性の物質であるため、最終的にろ過することで取り除かれ、完成品には残りません。

固結の防止

微粒二酸化ケイ素は吸湿性が低いため、粉末が固まるのを防ぐ目的で用いられます。サプリメントの他、ふりかけなどの食品や、アイシャドウやファンデーションなどの化粧品などにも固結防止剤として使用されています。

錠剤の品質向上

錠剤を作る前の段階の粉末に加えることで流動性を高めて取り扱いやすくするほか、錠剤の強度を高めるためのコーディング剤としても使用されます。

二酸化ケイ素の使用基準

添加物と聞くと、体に悪いのでは?という印象を持たれる方もいるでしょう。食品添加物は厚生労働省により様々な実験による検証を経て使用が認められた物質であり、その使用量などについても個別に定められています。

公益財団法人日本食品化学研究振興財団がとりまとめた「各添加物の使用基準及び保存基準」によると、ろ過に使われる「二酸化ケイ素」と、吸湿目的や錠剤の加工に使われる「微粒二酸化ケイ素」に分けて記載されています。

二酸化ケイ素は「ろ過助剤の目的以外の使用不可」「最終食品の完成前に除去すること」と定められており、最終的にはろ過して除去することが必要であることがわかります。

一方、微粒二酸化ケイ素は最大限度を「2.0%(特定保健用食品たるカプセル及び錠剤並びに栄養機能食品たるカプセル及び錠剤以外の食品にケイ酸カルシウムと併用する場合は、それぞれの使用量の和)」と定められています。サプリメントについても最終製品の重量の2%以内になるように調整する必要がありますが、特定保健用食品や栄養機能食品はこの規定の対象から除かれているため、一部のサプリメントには多めの量が使用されている可能性があります。

なお、使用制限として「母乳代替食品及び離乳食に使用してはならない」とあり、念のため低年齢のお子さまの摂取には注意が必要です。

二酸化ケイ素の安全性

上記のように、サプリメントをはじめとした食品を製造する側には基準が設けられているのですが、サプリメントを摂取する場合に、その分量などはどのような注意が必要でしょうか。

二酸化ケイ素および微粒二酸化ケイ素は、一日摂取許容量(ADI)が定められていません。これは、様々な試験において毒性が無いことが確認されており、また、長らく医薬品などに使用されてきた中で健康問題が報告されなかったことから、極めて毒性が低い物質として「食品添加物のFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)」よって評価されたことによるものです。

2007年に、固結防止に用いられるケイ酸カルシウム(酸化カルシウムと二酸化ケイ素と水とが様々な割合で結合したもの)が指定添加物に加わった際、二酸化ケイ素も含めた形で毒性試験結果の評価が行われています(注2)。この結果をみると、ラットやマウス、イヌに対する複数回の投与実験では死亡率に影響は見られず、発がん性も認められませんでした。また、奇形やその他の副作用も見られなかったことから、一定の安全性が確認されていると言えます。

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