ステアリン酸カルシウムとは

ユーグレナサプリメントの原材料をみていると、「ステアリン酸カルシウム」という成分が含まれていることがあります。多くのサプリメントに使用されているステアリン酸カルシウムですが、どのような目的で配合されているのでしょうか。また、ステアリン酸カルシウムは食品添加物として認められている成分ですが、健康に対する影響はないのでしょうか。

ステアリン酸カルシウムの役割

ステアリン酸カルシウムは、以前より医薬品分野で使用されており、日本薬局方によると「主としてステアリン酸(C18H36O2:284.48)及びパルミチン酸(C16H32O2:256.42)のカルシウム塩である.」(注1)と定義されています。また、その性状については「白色の軽くてかさ高い粉末で,なめらかな触感があり,皮膚につきやすく,においはないか,又は僅かに特異なにおいがある.」「水,エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない」といった特徴を持つ物質です。

ステアリン酸カルシウムには、粉体の流動性向上・固結防止効果があり、その潤沢性から、錠剤を生産するときに型離れが良くなり、錠剤表面をなめらかにして光沢のある錠剤をつくることができます。(注2)また、錠剤・粉状製品の吸湿防止や、増粘剤としての効果を目的として添加されることもあります。(注3)

ユーグレナサプリメントでは、カプセルやタブレット(錠剤)によく添加されていますが、これはカプセル内に入れる粉末の取り扱いやすさや分量の調整、あるいはタブレットの成形を効率良くし、見た目を美しくするために用いられていると考えられます。

ステアリン酸カルシウムの安全性と注意点

基本的には無害で安全な物質

ステアリン酸カルシウムは食品添加物の一つです。食品添加物は、人々の健康を守るため、厚生労働省によって指定されたもののみが使用を認められています。ステアリン酸カルシウムは、食品衛生法第10条により、指定添加物に定められており、食品への使用が認められています。

指定添加物に定められるためには、様々な試験をクリアして人体に影響がないことを調べる必要がありますが、ステアリン酸カルシウムは食品安全委員会により、「ステアリン酸カルシウムはが添加物として適切に使用される場合、安全性に懸念がないと考えられ、ADI(筆者注:一日摂取許容量の略)を設定する必要はない」(注3)との回答が行われています。また、2004年に日本で指定された時点で既にアメリカおよびEU諸国では使用が広く認められていたことから、指定に向けた検討は速やかに行われました。

安全性の検証として、マウスやラットを用いた経口投与実験が行われていますが、急性の中毒症状は認められず、200回以上の複数回投与を行なった実験でも、投与に関係した変化は見受けられなかったことが明らかとなっています。また、同様の動物実験でも、発がん性や催奇形性も認められなかったことから、ステアリン酸カルシウムは添加物として安全な物質であると結論づけられました。

念のため、大量摂取には注意

ステアリン酸カルシウムはあくまでも添加剤なので、ユーグレナサプリメントを規定量摂取するのであれば、健康への影響はないと言って良いでしょう。医薬品の錠剤には古くから添加されているため、人に対する安全性もほぼ確立されていると考えられます。しかし、大量に摂取した場合については、人間に対する影響は未知数です。また、関連物質であるステアリン酸や、ステアリン酸マグネシウムに関しては、一部の動物実験において、リスクが指摘されています。サプリメントとしての適切な使用を心がけ、食事とのバランスに配慮した摂取を行いましょう。

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